いくらしっかり準備をしても、急な出来事で過剰な刺激が自分の中に入ってきてしまう事があります。
HSPにとってはそんな事は日常的にあり得る事でしょう。
そこで今回は、そんな問題が起きやすい場面と対策を考えていきましょう。
☑本記事の内容
・敏感すぎるHSPの人間関係対策方法
・HSPの職場での対策方法
・疲れやすいHSPの健康への対策方法
本記事を書いている私は、HSPだと自覚し始めたのが2018年からです。
「HSPって何?」という方はまずこちらの記事からお読みください。
誰しも気になる避けては通れない「人間関係」から紹介していきます。
人との境界線が薄いので、人の感情の影響を受けやすいのがHSPの特徴でしたよね。
そばに機嫌の悪い人がいると、その人の影響を受けて一日気分が悪いままになってしまうこともあります。
☑そんな時の対策方法!
まず機嫌の悪そうな人には近づかない事です。
それでも近づかなければならない時は、心の持ち用を変えて、要件や話に集中してマイナスの感情が入ってこないようにブロックしましょう。
☑もし、マイナス感情が入ってきてしまったら?
一人になってから、その嫌な気分を架空のゴミ箱に向かって吐き出しましょう。 これは「ライオンの吐き出し」という心理技法の一つです。
☑やり方は、
人のマイナス感情が入ってきやすいのは、境界線が薄いためです。
境界線の強化のイメージトレーニングをしましょう!
☑アーロン先生のおすすめの方法です。
自分の周りに刺激から守ってくれる、例えば、薄い膜、カプセルなどをイメージし、その存在が感じられるまで練習します。
いざという時は、その境界線で守られているのを意識できれば、相手のマイナスの感情をブロックできます。
新年会、忘年会、飲み会、合コンなど人が多く集まる場所に参加する機会があると思います。
刺激を求めるHSS型のHSPならまだしも、HSPの多くは内向型で、このような場所は苦手だと思います。
会場に入っただけで場の雰囲気に飲まれてしまいがちです。
もともと良く知らない人や初対面の人と、軽い世間話など当たり障りのない会話をするのが苦手なうえ、神経が高ぶっているので、よけいに頭が回らずに、会話についていけなくなります。
そして結局は隅っこで、一人携帯をいじくったりしています。
☑そんな時の対策方法!
自分にとって必要のない集まりには参加しない事です。
HSPが生きやすく生きるためにはやめる事も必要です。
☑下記の記事で紹介しています。
「頑張りすぎない事」「合わない環境からは離れる」でしたね。
はじめから疲れるだけだと分かっていて、断っても問題ない集まりなら行かないという選択もありでしょう。
「行かないわけにはいかないよ~」
「後でどんな目に合うか分からない」
そのように、行かなければならない集まりの場合は、あらかじめ話す内容を準備して練習しておくのもいいでしょう!
☑例
これで、当日は沈黙が起きそうな場面になったら、準備しておいた話題を振って初対面の人とも落ち着いて会話をする事ができるでしょう。
ニコニコして、相手の話を遮らずじっくり聞き、たまに相手の話の内容を質問したりしていれば、その場ぐらいは簡単にしのげるでしょう。
こうして苦手な集まりを終えた後は、心と体を十分に休めましょう。
しっかりと休んで、敏感すぎる自分とのバランスを取る事が大切です。
急な予定の変更、突然のキャンセル、HSPは自分の想定外の出来事が苦手です。
☑そんな時の対策方法!
突発的な怒りで爆発しそうなときは、「タイムアウト法」を実践してみましょう!
☑コトバンク-デジタル大辞泉によると
1 望ましくない行動を減らすために用いられる行動療法の技法の一つ。人を攻撃するなどの問題行動が起きたとき、一時的にその場から引き離すことで、問題行動を強化する刺激から遠ざける。子供の問題行動への対応策などに用いられる。
2 怒りの感情を制御するために、その場を離れること。アンガーマネージメントの方法の一つ。
☑それでは実践方法です
急な興奮・動揺は6秒で収まるので、怒りを感じたらその場から離れ、深呼吸をしたり、トイレに行くなどして、とにかく6秒間抑えましょう!
より根本的に解決するには感情の記録を取る事がおすすめです。
いつ、どんな時に、何がきっかけで動揺してしまったのか、どんな感情になったのかを記録してみましょう。
記録を取っている内に自分の中にある、
「こうするべき」「ああするべき」という「べき思考」というのがあるのに気が付くかもしれません。
予定や約束は守るべきだという考えが「べき思考」です。
「べき思考」を意識的にはずせるように心がければ、
「たまには予定通りにいかない事もあるよね」
「守れない約束もあったりするよね」
といった柔軟な見方もできるようになり 、想定外の出来事が起きても、落ち着いて柔軟に対応できるようになります。慣れるにはもちろん時間がかかると思うので、気長にやっていきましょう。
こちらも避けては取れない、職場編です 。
HSPの人は一人で黙々と仕事をするのは得意ですよね?
しかし、職場となると、人の話し声や機械の音など気になって仕事に集中できない要素が満載です。更に誰かに仕事ぶりを見られたりすると必要以上に緊張してしまいます。
その結果、仕事が遅れ自分の力を発揮できずに「無能なやつ」という評価を受けることさえもありえます。
☑そんな時の対策方法!
刺激を遮断する自分の空間を作り出しましょう!
☑例
他には、自分の好きな触感(手ざわり)を取り入れる事も気持ちを落ち着かせるのには有効です。
☑例えばこんな感じの物です。
アスリープ ファインレボグッズ ディープブルー ストレスリリーサー
☑こちらの記事で紹介している耳栓も役に立ちます。
ちょっとした小さなミスをしただけで、激しく動揺して、気持ちを立て直すのにもの凄く時間がかかってしまう…。
HSPなら思い当たる事があるでしょう。
HSPで自信がない人の場合、ちょっとしたミスでも「私はダメ人間だ」と自分を全否定してしまう事があります。一度落ち込んでしまうと、なかなか前向きな気持ちになれません。
☑そんな時の対策方法!
まずは、そんな場面にあったら、その場で深呼吸をして気持ちを静めましょう。
こうして、神経の高ぶりが収まってきたら、今度は自己弁護( 自分の正当性を主張して自身を守ろうとすること)をしましょう。
「あの時はしょうがなかった」
「誰がやっても同じ結果だった」
「もっと時間に余裕があればミスをしなかった」
こんな感じで自己弁護をしましょう。
HSPの人は自分だけを責めがちですが、普通の人は日常的によくやっている事です。
そして、自分の良い所を見つけほめましょう!
「ここは失敗したけど、やり方としては間違っていなかった」
「ちょっとしたミスだったけど、他は全部上手くいった」
など、こうして気分が落ち着いたところで、「小さなミスで全否定はおかしいな」と思考のゆがみを取っていきましょう。
「人から頼まれると断りづらいよね…」
「自分も忙しいのに…」
HSPにはこのような事が思い当たる方が多いでしょう。
断れば相手が気分を悪くするのが分かってしまうので、つい引き受けてしまうのでしょう。
こんな感じで仕事を続けていくと、自分ばかりが苦労するはめになります。
☑そんな時の対策方法!
人の事ばかりやっていたのでは、自分の人生ではなくなってしまいます。
断りたいときは、断りましょう!
HSPにとってやってはいけない事に「頑張りすぎる」があります。下記の記事でも書いています。
断る事を覚えないと「頑張りすぎて」自滅してしまいます。
そんな事にならないように、断る事を覚えて「頑張りすぎる」場面を少しづつ減らしていけば、やめることができるようになるでしょう。
生き物にとって最重要な健康面での対策です。
誰にでも眠れない時があるでしょう。
HSPの方は、時計の秒針の小さな音、カーテンのわずかな隙間から入る明かり(外側からの刺激)が気になって寝つけなかったり、眠りが浅くなったりします。
他にも、仕事や人間関係の悩み(内側からの刺激)でも睡眠が浅くなります。
思い悩む事の多いHSPは、内と外から両方の刺激によって眠れない事もあります。
☑そんな時の対策方法!
まずは、外からの刺激を出来る限り遮断します。
光の入りにくいカーテンにしたり、耳栓をしたりします。アロマデュフューザー(ラベンダーの香り等)を使うのも効果があります。
しかし、外からの刺激だけ遮断しても眠れるとは限りません。
痛みや感情、思考、想像などの内側からの刺激が強くても眠れません。
そんな時には、内から外からの刺激を遮断できる「瞑想」がおすすめです。
☑おすすめ瞑想
手軽にできる1分間瞑想です。試してみましたが、確かにリラックス効果があると思います。
この他にも色々な瞑想方法、リラックス方法があると思うので自分に合うものを探して見ると良いでしょう。
人混みに代表されのが満員電車でしょう。
誰でも満員電車は苦手でしょうが、HSPにとっては五感全てが過剰に刺激されるもっとも苦手な場所でしょう。
このような人混みでは、体に負担がかかり自律神経のバランスを崩し、免疫力が低下する恐れがあります。
☑そんな時の対策方法!
まずは、自分は人混みで人一倍疲れてしまう体質だと自覚しましょう。
それと同時に、混雑している場所は避けるようにしましょう。
どうしても人混みに出かける必要のある場合は、外部から刺激を遮断する事を考えましょう。
☑例
混雑して気分が悪くなると、あらかじめ分かっている所への外出は極力避けましょう。
「何か最近調子が悪いな」
「薬を飲むと更に調子が悪くなるんだね」
「外からの刺激は上手く遮断しているはずなのに、なぜだろう?」
そんな方の場合は、食べ物の化学物質や薬などの影響を受けているのかもしれません。
☑そんな時の対策方法!
今の世の中、化学物質が含まれていない食べ物を探すのが難しくなっています。完全にゼロにするのは現実的に難しいでしょう。
こちらの記事でも書かれていますが、
スナック菓子、清涼飲料水、弁当、菓子パンなどには、人工甘味料、防腐剤などの化学物質が含まれている物が多いです。
これらを減らしていくだけでも効果があると思います。実際に私自身も効果は感じられました。
化学物質が原因ではなくても、自分が何を食べた時に体調を崩しやすいかを理解し、体調を崩す可能性のある食べ物を遠ざけるとよいでしょう。
薬にも気を付ける必要があります。どうしても飲まないといけない薬は別ですが、必要のない薬は飲まないようにしたいものです。
中には薬を飲んだ時の副作用で、かえって調子が悪くなり、極力飲まないという方もいます。
携帯電話で長電話をしていて、気持ち悪くなったという経験のある方もいると思います。
このように電磁波を浴びて体調不良を起こす方もいます。
体調を崩す原因が色々とありましたが、自分に対して悪い影響を与える刺激を遮断することが大切です。
今回は、HSPにとって問題が起きやすい場面と具体的な対策方法の紹介でした。
まとめると以下の通りです。
☑敏感すぎるHSPの人間関係対策方法・具体例
・機嫌の悪そうな人には近づかない
・マイナス感情が入ってきたら「ライオンの吐き出し」
・境界線を強化し相手のマイナスの感情をブロック
・自分にとって必要のない集まりには参加しない
・行かなければならない場合は、話す内容を準備し練習
・もともと聞き上手なので無理して話さない
・突発的な怒りで爆発しそうなときは、「タイムアウト法」
・感情の記録を録る
☑HSPの職場での対策方法・具体例
・視線が気になるなら、刺激を遮断する自分の空間を作る
・ちょっとしたミスで動揺したらその場で深呼吸
・次に「あの時はしょうがなかった」などの自己弁護
・断りたいときは断る
・頑張りすぎない
☑疲れやすいHSPの健康への対策方法・具体例
・眠れない時は、外からの刺激をできる限り遮断
・それでも無理なら内から外からの刺激を遮断できる「瞑想」など
・混雑している場所は避ける
・出かける必要があれば、外からの刺激をサングラス、イヤホンなどで遮断
・体調を崩しやすければ、人工甘味料、防腐剤などの化学物質が含まれている食べ物をを減らす
・体調を崩しやすい食品を知るため、食べたものの記録を録る
☑HSPの方は自分の頭の中で、「ああでもない、こうでもない」と色々と考えがちになります。
そんな時にこちらの作品を気分転換に読んでみるのも良いと思います。